そんなわけで今から6年ほど前に軽い気持ちで東京に行きNPO法人雨漏り診断士協会のスキルアップセミナーを受講しました。
講義を受けた知識は私が調べた事よりはるかに高いレベルのものでした。そこで大きな疑問が浮かんでくる。
「なぜこの人たちはわずかな受講料を取るだけで、ここまで知識を他人に教えるのだろう? コアな部分は儲けどころのはずなのに?・・・」
確かにNPO法人は非営利目的であり見返りを求め無い事は理解できるが膨大な時間と葛藤を繰り返した知識をいとも簡単に他人に公開しているのが不思議でした。
受講の最後に雨漏り診断士協会専務理事である唐鎌社長が雨漏りに対しての取り組みや思いを語った時に頭を金づちで殴られるような衝撃を受けました。「この人たちは本当に雨漏りを無くすために活動をしている・・・」2度と関わりたくないと避けてきた私と大違いの行動を取っていることに大きな衝撃を受けたのです。
今でも鮮明に覚えていますが一緒に講習を受けた防水屋の西島社長と酒を飲みながら自分たちが余りにも視野が狭い事・井の中の蛙である事を痛感しながら苦い酒を飲む夜になった事です。
まぁ、今考えて見れば地元で下請け仕事に追われている私たちでは当然の事なのですが当時はそれさえ気づく事すら出来なかったのですが・・・(苦笑
その後、私も雨漏り診断士の資格を取得しました。そして幾度かのスキルアップセミナーを受講したある日、唐鎌社長より連絡を頂き広く一般に雨漏り知識を教える雨漏り診断士協会とは別に直接、雨漏りで困っている方を対象に活動している雨漏り110番なる別組織に私と西島社長に加盟する事を進めて頂きました。
確かに、あたかも大きな組織に見えるポータルサイトやマッチングサイトと呼ばれネット上の集客ビジネスは私には論外であり関わるのであれば、雨漏りに真剣に取り組む唐鎌謙二率いる雨漏り110番以外には考えられないのですが正直なところ誘っていただけた事は嬉しい・・・でも半面、複雑な思いも抱える。
ネット上で雨漏りは簡単だという経験不足な人は除いて実際、目に見えない雨漏りの痕跡を理論的に導き出す。この仕事がいかに難しくリスクが高いかは当時の私でも十分理解していたからです。それでも・・・下請け業での理不尽な見解・スキルアップセミナーで衝撃を受けた東京での苦い酒・・・もし、ここで避ければ私はまたこの苦い経験を堂々巡りのように繰り返すのであろう・・・最後はつまらぬ人生だったと後悔するかもしれない?・・・そう考え、この団体に身をおいて真剣に取り組む事に決めました。
そして、なによりも・・・子供たちに人生を誇れる父でありたい。(^^)