今でこそ、雨漏り調査・修理は関西一円でも指折りだと自負していますが、過去にさかのぼると苦い経験があります。だいたい、今から２0年ほど前のお話になりますが・・・
その頃は、雨漏り工事より塗装工事がメインでした。また、下請け仕事が中心で、年間に100棟ほど仕事を頂ける建売会社のＡ社とお付き合いをしていました。
当時のＡ社は順調な売れ行きだったと思いますが結構な数で壁から雨漏りが発生していました。原因はバブル期の土地の高騰で家と家との間が十分には取れず軒・庇の出幅が短くなり始めそれまでの収まりでは窓枠などから雨漏りが発生するという、単純極まりない問題でしたが
当時の私には難解であり、またＡ社も原因がつかめず・・・「外壁に防水性のある塗料で雨漏りを止めてほしい」という要望で私にＡ社から依頼が来ていました。
今ほど明確な雨漏り調査の手法や理論だてる事を知らない状態ではあったのですが、原因を解らないまま塗装をすることに違和感があり・・・見よう見まねで散水調査をおこない原因を突き止めて
入り口をふさいでから防水性の塗装で雨漏りに対応していました。ただ、自社の建売の施工・販売を手掛けるＡ社は、当然ですがお客様からのクレームにどこからも お金を請求できません。
なので、塗装工事を請け負う私に通常より値引き幅が大きい形で、しわ寄せが来ます。まぁ、「普段、うち（Ａ社）に世話になってるんやから安くしろ～」てぇ、感じです。おまけに、お客様からすれば一生に一度の買い物である家が雨漏りする現実に当然ですが非常に怒っています。
そこに私が工事にやって来てもお客様は良い顔はせず・・・雨漏り工事はやりがいが無い仕事だと・・・思い込んでいました。また、雨が何日も続くとＡ社から連絡がある事がとてもブルーな気分になる記憶があります。そんなある日、Ａ社の現場管理からとんでもない事を告げられます。
・・・つづく
