建築会社の協力会を脱会し、安定(?)的な仕事の受注の無くなったことでさて、何をすべきかと考えても、塗装や雨漏り修理に関しては、自分でもいろいろな経験をしてきたつもりではあったが、営業をするという知識も経験も持ち合わせていないことについて、恥ずかしながら、ここでようやく実感が持てたのです。
仕事を受注しなければ、これからの生活にも困ってしまうという事もありますから、コネとは言えないようなコネを利用しつつ、紹介された建設会社へ行ってみたりしたのですが、どこへ行っても「安くやるならやらしてやるよ」とあしらわれました。
まあ確かに、仕事の出来不出来に関して口で言っても伝わる訳は無いし、そもそも、その信用すら無いのですから仕方がありません。
そこで、塗装工事と言う仕事に対して自分の想い、そして雨漏り修理についての想いとこれまでの振り返り、そんなことをあれこれ考えながら、自分の言葉、想いをつづったホームページ作りに没頭したのも、この当時あまりに時間があったから(笑)
そして「雨漏りレスカー」というページに出会ったのも丁度この頃。
「雨漏りレスカー」と言うタイトルのこのページ、一般の方々からの雨漏り相談を掲示板で受け付け、答えるという、非常に興味深い内容であり、なおかつ何の対価も発生しない完全なるボランティア。
当時、匿名の管理人さんが実質的に一人で相談に乗っている状態で、その姿勢はもちろん、的確なアドバイスに、大きな感銘を受けたのです。
そして偶然のご縁が重なり、私も雨漏りレスカーの相談掲示板に回答者の一人として参加することになったのです。
しかしこの掲示板、そもそも、雨漏りでお困りの方々ではありますが、そもそも建築の知識はほぼ皆無である一般の方々からの書き込みが中心。
書き込みのスタートから、建物の素材の名称も、定義も噛み合わない状態であり、文章でのやり取りを重ねながら、少しづつ推測を重ね、言葉をかみ砕くようにしながら、
- 相談者の建物のどの部位から雨漏りをしているのか?
- 建物はどのような形状であるか?
- 位置関係はどうなっているのか?
- どんな天候に影響されているのか?
- 今までどのような経歴で雨漏り補修をされているのか?
などの情報を集め、そこから雨漏りの原因を推測し、アドバイスをしていたのです。
建物も見ずに、文章でやり取りをするだけなのですから、考えてみれば相当無理な内容と言えます・・・。
ですが私自身、自分がそれまで関わってきた雨漏り修理において、多くのお客様と接してきた経験、そして修理によって得たお客様の喜ぶ顔を思い出すと、今現在雨漏りに困っている方が居る以上、それを無視することは出来ませんでしたので、昼間は現場作業をし、夜はパソコンの前で掲示板を見つめ、あれこれ思案するという、相当無茶なことを数年間に渡り行っていたのです。
のちに、この「雨漏りレスカー」のページは、サーバーのウイルス攻撃にあったりしたことや、管理人さんが管理出来なくなったことで、閉鎖するに至りましたが、この掲示板での多くのご相談を受けたことにより、雨漏り修理のスキルと言うよりも、相手の言葉から雨漏りを推測するという、やりたいと言っても出来ない貴重な経験をさせて頂くことができました。
そしてこの経験が、のちの私の活動に大きな影響を及ぼしたのです。
つづく
住まいの雨漏り 3 浜松店