鉄骨ALC造のおける雨漏りを防いでいる要素は大きく分けて3つあります。
- 屋上やベランダの防水
- 外壁ALCの板間目地
- 外壁ALCの塗装
です。
どれかひとつでも破断すれば即雨漏りに直結してしまいます。
シーリングに絞ってお話しすると鉄骨ALC造には基本的に2次防水という概念がありません。断熱性がすぐれているALC板を鉄骨の骨組みに貼付けている構造です。そしてALC板とALC板の間にシーリングをして止水しています。
ということは、シーリングが切れれば即雨漏りしてしまうというのはごくごく当たり前の話となります。
これは出窓とALC板の取り合いシーリングが破断している写真です。(赤丸部分)
この出窓の室内上枠から雨漏りしています。
これも板間のシーリングに亀裂が入ってそこが雨水浸入位置となっています。
このようにちょっとしたシーリングの破断が雨漏りにつながってしまうのが鉄骨ALC造の特徴です。
RC構造と比べると新築時における工期短縮や建設費の抑制から鉄骨ALCは普及していますが、外装材自体に(ALC板)止水性がない建材を使用している事を十分ご理解いただき、シーリングだけではなく、防水や塗装も定期的にメンテナンスすることが雨漏りの防止に役立ちます。