前回に続きまして鉄筋コンクリート造(以下RC造)の出窓からの雨漏りの事例です。
前回は室内側から、外部の疑わしい箇所を確認するためのヒヤリングやサーモグラフィーや水分計などの機械を使って現状を確認しました。
それでは外部を確認していきましょう。
4階建ての4階の出窓ですが、傾斜地に建っている為、実際の高さは2階建てと同じくらいの高さです。
丸印部分の室内側の床に水が溜まっているとの事、ヒアリング時にお聞きしました。
ここで、この部分い雨がどのように流れ込んでくるのか、雨水浸入位置がどこならこの場所に水が溜まるのか、今までの経験や構造を考えて想定していきます。
実際にまじかで見てみると
サッシ水切り部分で角の合わせ目部分のシーリングが劣化して口が開いていたり水切りの下のコンクリートにひび割れが発生したりしています。
同じように反対側の出隅部分も大きくひび割れが入っています。
更に同じように、水切りの合せ部分のシーリングも劣化して口が開いている状態です。
他にも疑わしそうな箇所を確認していきます、
水切りの下のひび割れが確認できます、このひび割れは新築時のコンクリート打設時にコンクリートがうまく廻り込まずに、後からモルタルで補修して、コールドジョイントとなっている為に発生したひび割れではなかろうか等、想像していきます。
また、劣化はしていないが構造がおかしい所はないのかも確認します、例えば
丸印部分はどのような納まりなっているんだろうか?この部分から雨水が浸入することはないのだろうか?等を考えながら疑わし箇所を確認していきます。
もちろん、室内でサーモグラフィーで確認して疑わしさを持っていた出窓の天端も確認します。
現地での確認はここまでで、撮った写真を確認しながら疑わしい箇所を特定していきます。
自分の考えだけでは不安に思ったりしたときには、雨漏り110番グループ内で情報を共有して、アドバイスを受けたりもします。
先程違和感を感じていましたサッシの納まり部分も
この様なことが考えられる、等話し合って疑わしい箇所を特定していきます。
雨漏り110番グループは雨漏りに関してまじめに取り組んでいるグループですのでグループ内の誰かが困っていればみんなで助け合います、ひいてはそれが雨漏りで困っているお客様の為になると考えているからなのです。
ここで疑わしい箇所を絞り込めましたので、次回は雨漏りの再現調査について書いてみたいと思います。