長く、この仕事をやっていると意外なところが浸入口になり手こずる事があります。
だいたいは、雨漏りしている具象付近か、真上の高い所とある程度のポイントがあります。
ですが・・・時折、難解な雨漏りに当たり驚かされることがあります。
4年ほど前になりますが、3階建のモルタル壁の家に調査に行った時のお話です。
雨漏りの浸出位置は1Fの階段梁部分より確認されました。調査は、とうぜん梁より上の段になる、壁の給湯器まわりや2Fサッシまわりと散水しましたが、まったく再現しません。
仕方ないのでさらに、3Fの位置まで散水をしましたが雨漏りは再現されませんでした。
その日の調査は終了で翌日に持ち越すことになりました。
浸入口の仮説を外すと結構、メンタル的にきついもので、その夜は眠れない・・・(笑
だからといって、あてすっぽで水をまいても出るほど難解な雨漏り調査は甘いものではありません。
焦る気持ちを落ち着かせ大胆な仮説をたてました。
階段の天井を伝っているのではないかと・・・
いや、普通はそれならば、途中でなんらかの兆候が出るはず。・・・
しかし、何度シミュレーションしても現状では、それ以外の仮説は考えられません。
ほとんど一睡もしていない状態の中、階段の上がり切った位置になる3Fのサッシの隅に水をかけると再現されました。1F梁から約、横に6m縦に4m程の位置だったと思います。
階段の天井を伝って、1Fの梁に当たり雨漏りの再現。
確認出来た時、嬉しいと思うでしょ。?・・・・いえいえ、途方もなく眠たかったです。(笑