今回の現場は、築11年ちょっとの木造住宅 3Fルーフバルコニーからの雨漏り現場です。
お問合せにより、現地にて お客様からの ヒアリング時 にも 何年か前から 雨漏りが有り その都度 補修はされていたのですが、改善せずに 今に至ったとの事でした。
現状を確認しましたが、既に バルコニーの床が ふわふわ しており 目視等でも 木下地の腐食 が安易に想像出来た状態でした。
保護モルタルのクラック(ひび割れ)のシール処理をしていました。
後日、雨漏り調査を実施 !!
排水口 (ドレン) をふさぎ 水張り後 → 雨漏り再現
パラペット部・笠木・サッシ廻り・外壁等と 雨漏り調査を致しましたが 雨漏りの再現は無く今回の雨漏りの原因は、防水層からと 断定いたしました。
お見積り後、工事のご契約を頂き 雨漏り補修工事に入りました。
保護モルタルの撤去 (この時に防水仕上げに不備を発見!後で説明致します。)
防水層と腐食木下地の撤去
防水層と腐食木下地の撤去
新設 木下地後
しかるべき処置を講じた上で FRP防水工事を完了
※FRP防水工事完了後、雨漏り調査と同様に水張りを致しましたが完全に雨漏りが止まっている事を確認し全ての工事を完了しました。
(後日、ゲリラ豪雨、台風と続け様に有りましたがお客様から「以前は雨が降る度に心配でしたが、安心して暮らせています。」とのお言葉を頂きました。)
少し専門的な話ですが保護モルタルをめくった時に仕上げているFRP防水が露出仕上げのトップコートで仕上げて有りその上に保護モルタルをしてありました。
露出仕上げのトップコートはポリエステル系樹脂と言う材料に成るのですがトップコートは耐候性等、FRPが劣化する原因となる紫外線を防ぐ役割もしております。ですが保護モルタル仕上げ用には適していません。
保護モルタルに雨水等の水が浸み込み化学反応をし強アルカリ性の水に変わります。
ポリエステル樹脂は、強アルカリ性に対しては強く有りませんので、本来は耐酸・耐アルカリ等に強いビニルエステル樹脂と言う材料で仕上げ無ければ成りません。詳しく書きたいのですが 長くなりますのでこの位にさせて頂きますが(笑)
防水材に限らず、適切な工法で仕上げ無ければどれだけ良い仕様・工法で有っても不具合を起こすと言う事です。