2階の浴室の電気カバーに水が溜まっていたので、点検口から天井裏を確認すると梁部分にシミ跡が付いていたとの事でした。
雨量が多く、長く雨が降っている時に確認した時は、実際に梁が濡れていて、ポタポタと水が垂れているのも確認できたそうです。
ここで連絡をいただき、現地にて確認をしました。浴室の直上階は、居室になっています。
青印部分が、浴室天井裏のシミ跡の位置付近になり、エアコンの貫通部分やサッシ廻り、戸袋廻りは疑わしい箇所として仮説を立てる事ができます。
ここで、エアコンの配管がサッシの下から貫通しています、通常の位置的には低い位置になります。
もちろんサッシの下にエアコンが取り付けてあるのではなく、いわゆる隠ぺい配管となっており、
エアコン取付位置から、壁内を通して、サッシ下から外部に出ている状態です。
この様な隠ぺい配管の場合、冷媒管がしっかりと保温されていない場合、また保温材が劣化してしまった場合などは結露を起こしやすくなります。
また、ドレン配管に流れる水分も、ドレン配管に切れや割れなどがある場合には、壁の中に水分が廻ってします。
実際に、エアコンを5~6時間運転させていると、下の写真のように、雨漏りと思った時と同じような症状が現れてきます。
ここで、エアコンの配管を直せばいいだけなのか?
今の状態で雨漏りに対する検証はまだできていません。
エアコンを運転させていない時で、雨量が多く、長く降っている雨の時はどうなのかの検証をしてからでないとこのシミ跡は、雨漏りでは無く、エアコンの水分ですとは言い切れません。
日数は要してしまいますが、雨降りの時にも状況を確認し、経過観察をし、判断する必要があります。
]]>雨漏りがしてきて、突然照明器具もショートしてしまったとの事です。
お施主様は、雨漏りと何かしらの関係があるのか?、ととても心配なさっていました。
目視にて現状を確認しても、雨漏りがしている所と照明器具のある場所とでは約2m程度離れています。
これだけ離れているので、雨漏りの影響で照明器具がショートしたのかどうかの判断はつけにくい状況です。
水分計にて照明器具付近の天井の含水率を測定してみると、「6.3%」を表示します。
天井は、仕上げにクロスが貼ってあり、その下地はプラスターボードです。これらは通常水分は含んでいません。
プラスターボードの裏には断熱材が敷かれていますが、断熱材も通常水分は含んでいませんので含水率は「0.0%」を表示するはずです。しかし含水率が「6.3%」を表示していますので水分が含まれている可能性が非常に高いと判断されます。
ここで更に、赤外線サーモグラフィーにて天井の表面温度を測定します。
目で確認できる可視画像は上図のようになっていますが、赤外線サーモグラフィーで確認すると
照明器具の周辺の表面温度は、他に比べると低くなっています。
更に雨水が浸出している所から、照明器具の位置まで、表面温度が低くなっています。
上図は雨水が浸出している、エアコンの脇の壁と天井の可視画像で、
雨水が浸出していたところは、青くなっており表面温度は低い状態です。
その位置から照明器具に向かって温度は低くなっています。
目視で確認しただけでは、この様な状態になっていることは分りませんが水分計や赤外線サーモグラフィー等の機器を利用すれば、判断の補助になります。
照明器具がショートしてしまったことと、雨漏りとは全く因果関係が無いと言う判断は出来ないと思います。
通常2mも離れていれば、雨漏りとの因果関係は無いのではないかと、判断してしまうこともあると思いますが上記のように確認すれば、お施主様にも分りやすく、状況を確認してもらう事ができます。
赤外線サーモグラフィーや水分計は、使い方によっては、状況を判断する為に役に立つ機器であります。因果関係があるのであれば、対処の仕方も分かり、お施主様はそれだけでも少し安心できます。
]]>お伺いし漏れている天井を確認すると、天井仕上げ材にシミ跡が広がっていることが確認できます。
点検口より天井裏を確認すると、天井材のシミ跡の真上のスラブににも同じようにシミ跡が確認できます。
また、シミ跡とは少し離れた壁部分のクロスも捲れてしまっているとの事。
屋上を確認すると、床面は保護モルタルが荒びている状態で全面的な防水が必要です。
また、壁のクロスが剥れている真上には、排水のドレンが設置されています。
土と雑草で流れない状態になっていて、なおかつエルボ部分が腐ってしまっています。
これでは雨水は排水されずに、壁の中に浸入してしまいます。
工事時に、土と雑草を取り除くと、排水管が鋼管になっており、朽ちて穴が開いている状態でした。
上図は外壁側から覗いている写真になります。穴が開いていることが確認できます。
屋上の床からだけではなく、排水ドレンからも雨水が浸入している状態だったのです。
このままの状態では、外部の排水管がつなげませんので、つなげられる様に工夫をして改修ドレンを取り付けて、この部分から雨水が浸入しないように施工していきます。
屋上からの雨漏りだからと言って、屋上をただ防水すればいいのではなく、雨漏りを再発させないようなその他の部位にも注意が必要になります。
]]>水切りは通常見えている部分は下を向いたL型ですが、実際には立上っており、サッシのつば部分に重なって固定されます。
固定する時はビスで止めますので、シーリングが劣化すれば、そのビス穴から雨水が建物内に浸入してしまい雨漏りの原因になります。
また、下図の写真の様に、水切りがサッシのつばより短い場合は、シーリングが劣化すれば建物内に雨水は浸入します。
拡大した写真をご覧ください。
シーリングが劣化すれば、青矢印部分から建物内に雨水は浸入します。
特に鉄骨造ALCの建物は、止水をサッシ廻りのシーリングに頼っている為にこの水切りの上のシーリングは重要になります。
本来であれば、この水切りの立上り部分がサッシのつばの後ろに取り付けられていて、サッシのつばより大きいものであれば、雨水が浸入しても、建物内に入らずに排水できるのでしょうが、現在はサッシのつばの手前に水切りの立ち上がりが取り付けられているためシーリングが重要になってきます。
過去に何回か修繕工事を行っているようですが、解決には至っていません。
今回は修繕するに当たり、しっかりと原因を究明して雨漏りを止めたいとの事から雨漏り110番松戸店へお問い合わせをいただきました。
雨水が浸出している真上はベランダになっています。
7か月前に雨漏りが発生して、ベランダ防水を行って、しばらくは雨が降っても漏れては来なかったようですが2か月前に雨漏りが再発し、再度修繕工事を行ったのですが、最近また雨漏りが再発してしまったとの事です。
よく状態を確認してみると、アルミ笠木のコーピングの下端にシーリング材が充填されており排水部を塞いでいる状態になっています。
コーピングと柱の付け根から入った雨水は、本来この部分から排水されます。
柱の付け根部に散水調査を行ってみると、5分も経たないうちに雨漏りが再現してきました。
サッシ枠の上部から浸出し、木枠を伝って垂れている状態です。
また、天井からも漏れてきました。
原因部位が分かれば、どのような修繕行えばいいのかの方向性が見えてきます。
もちろんコーピングを復旧する時は、下端にはシーリング材の充填は行わず、雨水が浸入しても排水されるような仕組みにしておきます。
雨漏り修繕の経験が少ない方は、隙間だから塞いだ方が良い、と考えてしまう場合があるようですが雨水の流れを考えて工事を行わなければ、工事をしてしまったことが被害を大きくしてしまうことにもつながります。
]]>3階建ての鉄骨造の建物での雨漏りです。
2階の天井より雨水が浸出しており、青ライン状に浸出しています。
上の階を確認すると、ルーフバルコニーになっています。
室内の青ラインは、ルーフバルコニー上では赤ラインの位置になります。
更にサッシの下を確認すると、立上りが全くない状態です。
サッシ下枠と床の取合い部のシーリング材が切れてしまえば雨水は建物内に浸入してしまいます。
本来であれば、下図のように立上りが無ければなりません。
新築時にどのような意図で、この様な形にしたのかはわかりませんがこの部位は弱点になりやすい部位になっています。
床とサッシ下枠の入隅部にシーリングを充填し、防水を行う際に入隅部にはメッシュを入れ厚みを確保しています。
根本的な解決ではない為に、定期的なメンテナンスは必要になってきます。
]]>3階のブラインドBOXから漏水しているとの事でご相談を頂きました。
外観から確認するとこの様な建物で、3階のブラインドBOXから雨水が浸出しているとの事です。
真上は4階のベランダで、その上は斜壁にになっています。
先ずはベランダの排水口を塞ぎ貯水を行い、防水が原因なのかそうではないのかを確認します。
1時間水を溜めましたが、階下のブラインドBOXからの雨水の浸出はありませんでした。
続いてサッシ廻りに散水を行うと
ものの2分位で4階のサッシ下の壁から雨水の浸出が確認されました。
更にそのまま散水を続けると、10分後には3階のブラインドBOXからも浸出してきました。
今度はサッシ廻りに水が掛からないように養生をして斜壁に散水を行います。
室内側で確認していると、斜壁の目地から浸入した水が、サッシュ周辺に浸出してきます。
もちろん3階のブラインドBOXからも浸出してきました。
この様な鉄骨造でパネルが貼ってある建物では(今回の建物はネオパリエというものが貼ってあります)止水を目地などのシーリングに頼っています。
頼っているシーリングが劣化し切れてしまえば、雨水は建物の中に浸入して雨漏りの原因になります。
斜壁と呼び、あたかも壁の一部ととらえがちですが、機能的には屋根と同じと考えなければなりません。
斜壁は壁ではなく屋根であるとの認識が必要となります。
屋根に上って確認すると
赤丸印の真下に雨漏りの症状がおきています。
お施主様がご自身で幾度となく補修をしておりますが、一向に雨漏りが止まらないとの事です。
排水部が塞がれていたり、桟瓦と桟瓦の間に漆喰を充填されていたりしております。
部分的に瓦を取って下を確認すると
外壁と瓦の境の入隅にテープが貼って有るような感じです。
お施主様、瓦屋さん、私と3人で屋根の上で打合せを重ね、瓦を取り替える範囲を決め外壁も一時剥して、水切り板金をしっかりと立ち上げる計画の工事をする方針を決めていきます。
ここからは実際の工事になりますが
瓦を剥してみるとルーフィングもボロボロになっており、濡れている部分も確認できます。
外壁も剥していきます。
ルーフィングを貼り
板金を取り付けていきます。
取り付けた板金の立ち上がりとラップするように透湿防水紙を貼っていきます。
ここまでの作業は、外壁にせよ屋根にせよ隠れてしまう部分の作業になります。
外壁の板金を貼ってから、屋根の瓦を葺いていきます。
外壁と屋根の復旧が終わり、最後の仕上げの塗装を残すのみになります。
塗装は施工前と雰囲気を変えずに仕上げていきます。
これで完了です。
雨漏りはただ塞ぐだけでは止められません、建物自体も雨水が浸入しても2次防水の機能で排水するように考えられています。
この2次防水をしっかりと直すことが、雨漏りの解決につながっていきます。
室内の漏っている箇所を確認すると
赤のラインに沿ってシミ跡が付いており、矢印の様に雨水が浸出するとの事
真上の下屋を確認します。
土居のし瓦部分を良く確認すると
土居のし瓦がずれているのと、漆喰部分が通常より前に出てきている為違和感を感じました。
お客様にお話をお伺いすると、過去にこの部分を、元々の上から増し塗りしているとの事でした。
漆喰の上にある土居のし瓦の横の切れ目(つなぎ目)から雨水は内部に浸入しますが土居のし瓦に勾配が付いているので排水される仕組みになっています。
しかし、漆喰を元々の上から増し塗りしてしまうと、増し塗りした漆喰と元々の漆喰の間に雨水は浸入してしまいます。
瓦を外してみると
防水シートが屋根面から外壁面に立上っていない為、防水の機能を果たしていませんでした。
土居のし瓦や桟瓦を一時取り外して、防水シートを貼りつけていきます。
桟木を取り付けて復旧していきます。
桟瓦の復旧
続いて土居のし瓦の復旧、まずは1段目
続いて2段目
銅線で止めて完了になります。
工事完了後はこのようになります。
今回の原因は、瓦の下の防水シートが機能していなかったことが原因ですが前回の漆喰の補修時に、増し塗りではなく、今回の様に瓦を一度外して中を確認していれば、今回の雨漏りは防げたのかもしれません。
金額だけで判断せずに、何が原因として想定できるのか等をしっかりと説明してくれる業者を選びたいものですね。
私達、雨漏り110番グループはしっかりと対応させていただきますので雨漏りでお困りの際にはご相談ください。
]]>新築の住宅では瑕疵担保保険が有り、その保険で対応することは出来ると思いますが中古住宅では売主が物件の引き渡し時に気づいていない場合でも「無過失責任」といって責任を負わなければなりません。
責任の追及期間は「瑕疵を発見した日から1年以内」ということになっています。
但し、当事者間で自由に修正、変更が可能であると定められていますので通常は個人から個人への売買時には、2ヶ月~3か月としている場合が多いようです、但し、宅建業者自らが売主となる場合は、宅建業法で「物件引渡しの時より2年以上」とするように規定されていますので、最低ラインの2年としている場合が多いようです。
今回雨漏り110番松戸店にお問い合わせいただいた、建物のオーナー様は1年前に中古住宅を宅建事業者から購入して、最近雨漏りに気づかれたそうです、早速購入した業者に連絡を入れて、直してもらえるように相談したそうなのですがなかなか対応が悪く、建物のオーナーの方で原因を探して、その箇所は補修しますと言われてしまったそうなのです。
調査をして原因箇所を探してもらえませんか?工事は他で考えているのですか・・・とご連絡いただきました。
話をよくよく聞いてみると、上記のようなことでした。
もちろん、原因を探しだすことは可能ですが、私たちが調査をして原因箇所を探し出してその原因箇所を修繕してもらうという流れにすると、再発した場合、調査が悪かったのか?修繕工事が悪かったのか?の責任の所在があいまいになってしまう恐れが考えられます。
通常私たちが雨漏りの調査を行う場合、雨漏りの再発が起こりにくくするために原因箇所がどこなのか、1箇所なのか複数箇所からなのかを探し出してから修繕工事を行います。
また、その修繕工事の内容も1次防水(外装仕上げ材)の表面にシーリング等を充填して応急処置をするのではなく、1次防水(外壁仕上げ材)を剥して、根本的原因になっている2次防水(透湿防水紙やアスファルトフェルト等)の不具合を直していきます。
工事後にお引渡し前検査(散水検査)を行って、直した箇所からは水が入ってこない事を確認してからお引渡しをしています。
この様な私たちが通常行っている、雨漏りを再発させにくくするという考えに共感して頂けるのならば、調査だけでもお受けいたしますが、原因箇所は建物のオーナー様に探させてその箇所は修繕するという考えの業者では、私たちの考えと違うように感じましたので調査だけのご依頼はお断りさせていただきました。
その売主の業者の責任の所在がはっきりするような形の方が、建物のオーナー様にとっても良いと判断したからです。
しかし、建物のオーナー様は、素人ですから業者の言いなりになり、不利な条件や簡易な応急処置程度の修繕で済まされないようにするために、アドバイスをするということで携わらせていただきました。
ここに雨漏りしてくるためには、疑わし箇所はどことどこ、とどこが考えられます、修繕工事も本来であればこのように行います、と報告書や写真などでご説明しオーナー様に知識を携えて頂き、その業者と交渉するための資料を作成いたしました。
雨漏りで困っている方の少しでもお役にたてれば、雨漏りで困っている方の困ったを解決する為に、出来る範囲でご協力できればと考えております。
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