外壁塗装工事って雨漏りと関係があるの?と不思議に思ってる方もいらっしゃることと思います。実は関係有りも有り、大有りなんです。ここではそのあたりのことをご説明します。
確かに雨漏りの原因のほとんどは、目地や窓まわりのシーリング劣化部からの浸水、配管や吸・排気関係の貫通部からの浸水、屋根や屋上の劣化による浸水などです。建物の外壁から直接雨水が浸入するケースの雨漏りトラブルはほとんど有りません。
しかし、だからと言って外壁塗装工事が雨漏りと一切関係が無いと考えるのは大間違いです。外壁塗装そのものが雨漏りと直接関係無いとしても、外壁塗装工事は雨漏りを予防する最大のチャンスと言っても過言ではありません。
ところが、その外壁塗装工事を請け負う塗装業者のほとんどが雨漏りに関する知識や技術が無いと言うのが悲しむべき実態なのです。
当社の経験から言うと、外壁塗装工事の際、先々の雨漏りトラブルを想定して、しっかりと雨漏り予防的な処置をした物件は、工事後に雨漏りトラブルが発生することはまずありません。しかし、その反面、私たちがこれまで雨漏りトラブルで対応した物件のほとんどが「もし、前回の外壁塗装の時にしっかりと予防的処置をしていれば、きっとこのトラブルは起きなかっただろうな」と思えるケースが非常に多いのです。
一例をあげますと、台風シーズンに、あるお客様から「雨漏りで困っているから見に来て欲しい」とのお電話を頂き、お伺いしてみると「去年、外壁塗装工事をやったばかりだから、きっと屋上防水が原因だと思う」と、お客様なりに予想されているのです。ところが、プロの立場で言うと屋上が原因の雨漏りであれば、台風は関係無いわけです。屋上に雨漏りの原因となる箇所があれば、基本的に普通の雨でも豪雨でも関係ありません。仮に小雨であっても長時間降り続けば、雨漏りするはずなのです。誤解を恐れずに言えば、台風や豪雨の時だけ雨漏りするのであれば、原因は上ではなく横にあるのです。つまり外壁側と言うことですね。結局、当社で調査した結果、その建物の場合は、換気フードまわりのシーリング劣化が雨漏りの原因でした。その後、当社で換気フードまわりのシーリング補修をやらせて頂いたのですが、その費用が約13万円ほどでした。その費用以外にも、壁紙クロスの貼り替えなどの原状回復工事に、かなりの出費があったようです。もし外壁塗装工事の時に、その塗装業者が雨漏りに対する知識や技術があったならば、わずか1万円ほどの追加工事で防げたはずのトラブルです。ビルに入居しているテナントから苦情を受けることも無かったはずなのです。
この話は、ほんの一例にすぎません。この他にも「外壁塗装工事の時にちょっと気を付けていれば」あるいは「ちょっと気を利かせてくれれば」または「雨漏りに関するごく基本的な知識さえあれば」と思ってしまうケースがあまりにも多いのです。
ゆえに、このサイトをご覧の皆様にお伝えしたいのです。
外壁塗装工事や屋上防水工事、あるいはシーリング工事は、それぞれが複雑に絡み合っています。どの部位も互いに関連し合い影響を与え合っています。どの工事をやるにせよ「他の工事との関連性や建物全体のことをしっかりと考えて工事をする」ことが凄く大切なのです。つまり、塗装も防水もシーリングもそれぞれの専門業者に発注すること自体は良いことですが、自分の専門以外の他の工事に対する知識が全く無いような専門バカではダメだと言うことです。
理想的には、当社のような(手前味噌でお許しください)「外装に関する全ての工事に精通する外装専門業者」。また、それが無理でも「防水の知識もそれなりにある塗装専門業者」あるいは「塗装も出来る防水専門業者」を選択されることをお薦めします。
最後にちょっと過激な言葉で締めくくります。
「専門バカには全体にとって何が大切かを考えることは出来ない」
※それぞれの職人さんが専門バカなのはむしろ望ましいことです。
このサイトも「雨漏り補修専門サイト」として運営していますが、私たちも「専門バカ」になってしまうことが無いように「建物全体にとって何が大切か?」「自分がこの建物のオーナーだったらどうするのか?」を考え方の基本に置き、日夜努力を続けてまいります。