こんにちは!千葉市若葉区にて、雨漏り調査・修理をしております。千葉店の宮垣です。今回は、軽量気泡コンクリートパネル壁(ALC外壁)において、雨漏りの具象(発生)が良く確認されているので、その特徴と詳細を今回はご報告致します。
ALC外壁は、主に5階建て程度までの中低層の建物の外壁や床、また、倉庫や工場等の外壁で用いられることの多く、コンクリートより重量がない為(約4分の1程度)、自重による沈下防止も含めて、地盤の緩い地域にも適している事から、多く採用され、また、軽さゆえに工期の短縮・狭い場所での施工性が良く・コスト面でもメリットかなりある事等全てを考慮して、高度成長期の建築ラッシュに欠かせない建築資材一つです。
製品規格的にも、内部に補強鉄筋が入っているので、外壁強度構造体として問題がなく、更に断熱性が高く、熱の伝わりにくい、(コンクリートの約1/10程度)また、耐火工構造・ノンアスベスト資材・リサイクルが可能などかなりの良い点が多数見受けられます。
しかし、弱点として5階建て前後建物が多いせいもありますが、建物の揺れのよるクラックが入り易い事・ALCパネルの継ぎ手にヒビが入り易い事・また、ALCパネル本体には防水性がない為、塗膜の劣化が即、雨漏りに繋がり易い事等、対防水性と言う観点からすると非常にメンテナンスの必要性がある外壁材です。
このALC外壁材の雨漏りの原因の特徴としていくつか挙げてみます。
- 塗膜の経年劣化によるパネル本体からの浸み込み
- パネルとパネルの接合部のシーリングの亀裂による漏水
- パネル本体の亀裂からの漏水
- 屋上笠木とパネルの取り合い部からの漏水
- パネル外壁を貫通している部材からの漏水
以上が雨漏りの原因としで、多く発生している内容です。
雨漏りが多く発生してしまうもう一つの原因は、2次防水工事が行われていない場合が多い事です。一戸建て住宅は、必ず、外壁材を張る前に、2次防水工事として、もし内部に雨水が侵入した場合でも、速やかに外部に流れ出る様、透湿シート・空気層の設置工事等を行います。構造体が鉄骨造りである場合は、行わないケースが多いのですが・・・・・。
その結果、内部に浸入した雨水をダイレクトに内部で受けてしまう為、問題になる事が多いのです。よって、1次防水工事(シーリング・塗装)の重要性が高まる事になります。是非この機会に、外壁の点検をしてみてください。