千葉県千葉市若葉区若松町にて雨漏り修理をしております千葉店の宮垣です。
次回に引き続き、RC外壁からの雨漏りの開口部廻り・設備貫通部の部分を簡単に検証したいと思います。
- RC外壁の建築物の開口部とは?
一般の方は開口部?と聞くとピンとくる方は少ないと思いますが、窓とかサッシと聞くとご理解されると思います。建築用語では開口部とは躯体(建築構造体)の開かれた部分の専門用語で、生活する中で光を取り入れたり、風を通す入り口を設けたり、建物内で生活する人の出入りの為にと閉鎖的空間に人の同線・自然の息吹を取り入れる為に設けられています。しかし、この開口部(開口部廻り)から多く雨漏りは発生しております。
それでは次にこの開口部(窓・サッシ)の種類の事についてお話し致します。 - 窓・サッシの種類
このサッシは、アルミ製・鉄製枠内にガラスを組み込んだ障子を左右・上下にスライドさせる事により換気・採光を取込む為に取り付けてあります。更に細分化すると、上げ下げサッシ・立てすべり出しサッシ・横すべり出しサッシ・内倒しサッシ・片引きサッシ・両引きサッシ・ジャロジーサッシ・フックスサッシ等機能もサイズも様々なものがございます。
- 次にこのサッシの製作方法・規格・認定について
一般的にRC建築部に多く採用されているサッシはビル用サッシと言われ、このビル用サッシ(フロントサッシ)は耐風圧性能等の認可は取得し易いですが、通常一般木造住宅に多く作用されるサッシと違い、水密性・気密性・遮音性の規格認可は取りにくく、しっかりとは出来ているのですが、重量があり、水密性に問題があると言われています。簡単に言ってしまえばRC建築物は高層階の建物が多い為、気密性よりもサッシそのものを強固に作り、低層階多い通常にサッシは、気密性を重視した雨・風等が侵入しにくい製品であると言う事です。すなわちこのフロントサッシ(ビル用サッシ)は雨漏りも多く発生しています。
- 次にこのサッシがどの様にRC外壁に取り付けてあるの?
木造住宅も含めてお話し致しますと、外付け・半外付け・内付けがございます。外付けとは柱・または開口部の外側に付ける方法で、真壁造りの和室の部屋に採用されています。内部額縁部分には障子を取付ける事が出来ます。
半外付けですが、洋間・大壁造りの和室の部屋に多く採用されている方法です。サッシ本体が柱よりサッシの役半分が内部に入り込む為、障子を取り付ける事は出来ませんので窓枠部材又は、造作にて加工を施した額縁材にて、見た目にすっきりした納まりになります。
それではRCの外壁にはどの様にして取付しているかですが、一般的に多く採用されている方法は外壁面(躯体面)より内部に引っ込めて取り付けています。そして、外壁側が水切りで雨処理をしていて、内部は額縁で造作してあります。RCの外壁の壁厚は150㎜~200㎜前後と言われていてその厚みの中の躯体に取付アンカー(さし筋)が存在して、そこへフロントサッシについている取付アンカーに溶接して取り付けます。そして、開口枠とアルミサッシの間の隙間をモルタル・シーリング等で埋めていきます。この方法は、気密性・防水性の点から雨漏りし易い取付方法になります。開口部廻りからの雨漏りの場合は、まずサッシ廻りの亀裂・不具合を調査して雨漏りを特定して、その後にフロントサッシ本体からの雨漏りも確認をするのが賢明です。
次回はこの続きの貫通部についてお伝えいたします。