この写真は静岡市にある小学校の体育館です。雨漏りしてお困りだという事で早速伺ったところ、何度も他業者様で直しているが止まらないという事でした。
天井が高い為、今まで雨漏りする箇所から水が出ている様子を近くで見た者は誰もいないという事で、ローリングタワーに登って天井を見たところ、
ん、ん~ん??
天井に何か突き刺さっていますね~?
よ~く見てみると穴を開ける際に使用する電動工具のドリルの刃ではないですか!
これではどこからか雨水が入れば、漏ってくるのは当たり前田のクラッカーです!(50代以降の方しかこのネタは分かりませんね(-_-;))
おそらく新築工事の施工中、ドリルの刃が折れ、そのまま放置してしまったのでしょう。
こんな物が天井に突き刺さっているとは誰も想像していませんでしたので、もうビックリ!の事例でした。
戸箱の下に外壁の欠損があり、穴が開いていました。又、その左横にも亀裂が発生しており、この辺りが主な原因と思われました。のし瓦の取合いもありましたので、強雨の場合、その辺りからも雨水が浸入するおそれもありますので、複数浸入雨漏りの可能性もあります。
散水試験を実施させて頂き、上記の疑わしい箇所から漏りましたので、外壁の防水塗装及びのし瓦取合いのシーリング処理をし、確認の散水試験を実施したところ見事に漏ってしまいました(-_-;)。そこがどこかと言いますと、
この戸箱そのものからでした。戸箱の鏡板を外してみたところ、
断熱材がそのまま露出しておりカバーも何もなかったのです。これでは戸箱に吹きつけるような強雨の場合、雨漏りして当然です。
このコラムを読まれている皆様は、戸箱から雨漏りするのを御存じでしたか?これが見事に水が入るんです!試しにちょっとした試験を実施してみましょう。
このように戸箱の鏡板を外し、表面に水を掛けると、
裏側にまわると枠の下場から水が漏れているのが分かりますでしょうか?
今度はタテ枠に水を掛けると
水が浸入しているのが分かります。
外壁に面して取付されるものですから雨水が入らないようなシーリング処理がされているかと思われるかもしれませんが、されていないんですね。
このように盲点となる雨漏り箇所がありますので努々気をつけなければと改めて感じた現場でした。
]]>これ、なんだかお分かりになるでしょうか?
写真に説明を加えましたが、実はこれ、天井裏の天井と梁の箇所に水滴がびっしり
付着した様子を撮影したものです。
通常、比較的新しいマンション等のRC造の場合、結露防止の意味もあり、外部に面した内壁側に断熱材を吹付してありますが、この建物に関しては外部に面しているにも関わらず、サッシ上部の梁に断熱材が施工されていませんでした。
竣工時期が23年前ですので、このようなケースもあったのかもしれません。
なぜ結露が発生するかは、結露発生のメカニズム等で検索するとたくさん出てきますが、空気は温度が高い程、たくさんの水蒸気を含む事が出来ます。その温度が急速に冷やされた場合、空気に含む事ができなくなった余った水蒸気が水滴になるという訳です。この事をその空気の露点などと言いますね。
建物の場合は、室内と室外の温度差を少なくしてあげれば結露は発生し難くなります。
その為に断熱材や防湿材を用いて、温度差をつくらないよう工夫しているわけですね。
散水試験を実施せずに補修工事を直接実施して欲しいというご希望が時々あるのですが、何度も雨漏り補修工事を実施しても止まらないケースという事が稀にあります。
この夥しい結露を見て、結露を疑うという視点も大切な事だと改めて感じた現場でした。
]]>確かにこのように散水してみると・・・
3分と掛からずに掃出し窓サッシ上部より漏ってきます。
外壁タイルからの雨漏りの場合、タイル自体の吸水率は磁器質タイルの場合ほぼ0。
亀裂なども無い事から問題は目地にあるわけですが、表面上は異常がなく、まして目地から雨水が浸透しないと謳われている材料が2度に渡り塗布されているにも関わらず、いとも簡単に雨漏りしてくるのです。
浸透吸水防止剤というのは防水材ではないという認識がないと、このような事態を招きます。